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Hoffman(1987)のしつけ理論
Hoffman(1987)は、親が行うしつけが人間の発達において重要であると述べています。
そこで、Hoffmanはしつけを3種類に分類しています。
(1)力によるしつけ
力によるしつけは即時的効果が高いですが、このしつけによって、共感性を長期的に内在化させることはできないという結果が導き出されています。
力によるしつけは、罰による恐怖や不安が優先的に認知され、同じような罰を回避するために、情緒的に不安定な状態を招く恐れがあるとされています。
(2)愛情の除去によるしつけ
愛情を除去するということを通じて行うしつけは、即時的効果が高い半面、共感性を長期的に内在化させることはできないということです。
愛情を除去するというしつけは、親の愛情を失うのではないかという不安や悲しみを子どもの心に引き起こすことが想定されます。このような不安を背景にしたしつけは、力によるしつけ同様に情緒的に不安定な状態を招く恐れがあります。
(3)説明によるしつけ
説明をしてしつけるという方法は、即時性は低いですが、子どもの発達に応じて、子どもの理解力の向上によって説明を調整することで効果的に運用できます。さらに、繰り返し、忍耐強く子どもに説明することで、結果的に共感性を内在化できる良い効果が期待できます。
参考文献
Hoffman, M.L.(1987)The contribution of empathy to justice and moral judgement. In N. Eisenberg and J.Strayer(Eds.), Empathy and its development(pp.47-80). New York. Cambridge, New York Press.